「半年前に公開した記事、最初は検索結果の1ページ目に出ていたのに、気づいたら2ページ目以降に落ちていた」。ブログ運用を続けている会社の担当者から、こうした相談を受けることがあります。多くの会社は、順位が落ちた記事を放置したまま、新しい記事を増やすことだけに意識を向けがちです。しかし実際には、新規記事を1本書く労力の一部を、古い記事の書き直し、つまり「コンテンツリライト」に回したほうが、早く成果につながる場合があります。この記事では、どの記事をリライトすべきか、何を直せばよいかを整理します。
背景:なぜ公開した記事の順位は下がるのか
ブログ記事の検索順位は、公開した瞬間から固定されるわけではありません。時間が経つにつれて、少しずつ下がっていくことがよくあります。原因はいくつか重なっています。
1つ目は、Googleの「コアアップデート」です。これは、検索結果の順位を決める計算方法(アルゴリズム)の大きな見直しのことで、年に数回行われます。コアアップデートで順位が下がった際の確認手順でも触れていますが、自社の記事に問題がなくても、評価の基準そのものが変わることで順位が動くことがあります。
2つ目は、競合の新しい記事です。同じテーマについて、より詳しく、より新しい情報を載せた記事が他社から公開されると、相対的に自社の記事の評価が下がります。これは自社の記事の質が落ちたわけではなく、周囲の水準が上がったために起きる現象です。
3つ目は、情報の鮮度です。制度や料金、ツールの仕様などを扱った記事は、時間が経つと内容が古くなります。読者が「この情報は今も正しいのか」と疑いを持った時点で、その記事の価値は下がってしまいます。私自身、サイト改善の仕事に携わる中で、ページ自体は作り込まれていても、中の情報が古いまま放置されて評価を落としている例を何度も見てきました。沖縄県のビジネスマッチングサイトの改善に関わった際も、新しいページを作るより先に、既存ページの内容を見直したことを含めて、アクセス数が3倍に伸びた経験があります。
原因1・解決策:リライトすべき記事をどう見つけるか
闇雲に古い記事から手を付けるのではなく、優先順位をつけて選ぶことが大切です。目安になる基準を3つ紹介します。
- 表示回数は多いのに、クリック率(CTR)が低い記事:検索結果に表示される回数は十分あるのに、クリックされていない記事です。検索結果のタイトルとメタディスクリプションの書き方に問題がある可能性が高く、タイトルを直すだけで改善しやすい記事です。
- 順位が3位前後から10位以下に落ちた記事:以前は上位に出ていた記録がある記事は、もともと一定の評価を得ていたということです。下位に落ちていても、手を入れれば回復しやすい土台があります。
- 滞在時間が短く、直帰率が高い記事:検索結果からたどり着いても、すぐに離脱されている記事です。タイトルと本文の内容にずれがあるか、本文が読みにくい可能性があります。
これらの数字は、Search Console(検索結果での表示回数・クリック率・順位を確認できる無料ツール)とGA4(サイトへの訪問者の行動を確認できる解析ツール)を組み合わせて確認します。月に1回、表示回数が多い記事を一覧で並べ、クリック率が低いものから順に目を通す、という簡単な棚卸しだけでも、リライトすべき記事の候補は見えてきます。
原因2・解決策:リライトで実際に直す3つのポイント
対象の記事が決まったら、次は何を直すかです。手当たり次第に書き直すのではなく、優先度の高い3つの観点から見直します。
1. タイトルと見出しを検索意図に合わせ直す
検索意図とは、読者がその言葉で検索したときに本当に知りたいことです。公開から時間が経つと、読者が求める情報と記事の内容がずれてくることがあります。SEOキーワード選定の基本に立ち返り、今その言葉で検索している読者が何を求めているかを確認したうえで、タイトルと見出しを調整します。
2. 情報を最新の状態に更新する
制度の名称、料金、ツールの仕様といった事実関係は、必ず最新の状態に合わせます。古い情報をそのままにして新しい情報を付け足すだけでは、読者も検索エンジンも記事の内容を正確に把握できません。更新した際は、公開日はそのままに、更新日(または本文中に更新の記載)を追加しておくと、読者に新しい情報であることが伝わりやすくなります。
3. 関連する記事への内部リンクを追加する
公開から時間が経った記事は、その後に書いた新しい記事からリンクされていないことがよくあります。内部リンク設計の基本にあるとおり、関連する新しい記事が増えているなら、そこから古い記事へ、古い記事からも新しい記事へ、相互にリンクを追加します。これだけで、記事単体の評価だけでなく、サイト全体としてのまとまりが評価されやすくなります。
実践時の注意点・よくある失敗
リライトを進める際に、特に注意したい点が2つあります。
1つ目は、公開日をリライトのたびに書き換えてしまうことです。公開日を新しい日付に変えると、一見新しい記事に見えますが、検索エンジンにも読者にも「いつ書かれた情報か」が正しく伝わらなくなります。公開日は変えず、更新したことが分かる記載を本文や更新日の項目に残すほうが、誠実で分かりやすい対応です。
2つ目は、一度に全ての古い記事を書き直そうとしてしまうことです。優先順位をつけずに手を広げると、どの記事も中途半端な修正で終わってしまいます。表示回数が多い記事から順に、月に数本ずつ、着実に見直していくほうが、結果的に早く成果につながります。
まとめ
コンテンツリライトは、新しい記事を増やす作業と同じくらい、検索での見られやすさに影響します。表示回数は多いのにクリック率が低い記事、順位が落ちた記事を優先的に選び、タイトルと見出し、情報の鮮度、内部リンクの3点を見直すことから始めてみてください。
| 課題 | 見直しの方向性 |
|---|---|
| 表示回数は多いのにクリックされない | タイトルとメタディスクリプションを検索意図に合わせて直す |
| 以前より順位が下がった | 情報を最新の状態に更新し、内容の正確さを取り戻す |
| 新しい記事とつながっていない | 新旧の記事どうしに内部リンクを追加する |
| 古い記事が多く手が回らない | 表示回数の多い記事から優先順位をつけて進める |
| 記事内の専門用語 | 意味 |
|---|---|
| コンテンツリライト | 公開済みの記事の内容を書き直し、評価や読みやすさを改善すること |
| コアアップデート | Googleが行う、検索順位を決める計算方法の大きな見直しのこと |
| 検索意図 | 読者がその言葉で検索したときに、本当に知りたいと思っている内容のこと |
| クリック率(CTR) | 検索結果に表示された回数のうち、実際にクリックされた割合のこと |
| 直帰率 | サイトに訪れた人が、他のページを見ずにそのまま離脱した割合のこと |
自社のブログ記事、どれからリライトすべきか分からないという段階からでも、無料相談で承っています。
