「商品写真はちゃんと載せているのに、画像検索からのアクセスはほとんどない」。サイトの相談を受けていると、こうした声によく出会います。原因の多くは、画像SEO(画像を検索結果に強くする取り組みです)への配慮が抜けていることにあります。この記事では、altテキストの書き方からファイルサイズの軽くし方、Search Consoleでの確認方法まで、画像SEOの基本を整理します。

画像が「ただの装飾」として扱われやすい背景

多くの中小企業のサイトで、画像は見た目を整えるための装飾として扱われています。文章の見出しやキーワード選定には時間をかける一方、写真は「とりあえず貼っておくもの」になっているケースが少なくありません。

この扱い方は、これまでは大きな問題になりませんでした。検索エンジンは文字の情報を主に評価しており、画像はあくまで補助的な要素だったからです。しかし状況は変わってきています。スマートフォンのカメラで写した物を認識して検索する機能や、画面上の写真を指でなぞって検索する機能が広がり、画像そのものが検索の入り口になる場面が増えています。

私自身、ローカルSEO(MEO)やサイト改善の相談を受ける中で、店舗の外観写真や商品写真にほとんど情報が付いていないサイトを何度も見てきました。Googleビジネスプロフィールの写真も、サイトの商品写真も、同じ「画像」という扱いを受けています。文章だけを整えても、画像の情報が空のままでは、検索エンジンにその画像の内容が伝わりません。

もう一つの背景として、画像の読み込みが重いサイトが今も多いという事情があります。高画質にこだわって容量の大きい写真をそのまま使うと、ページ全体の表示が遅くなります。表示の遅さは訪問者の離脱だけでなく、画像そのものが検索結果に表示される機会にも影響します。画像SEOは、altテキストだけの話ではなく、ファイルサイズや表示速度までを含めた取り組みです。

altテキストの書き方の基本

altテキスト(オルトテキスト。画像が表示できない場合や、音声読み上げソフトが使われる場合に、画像の内容を代わりに伝える文章のことです)は、画像SEOの土台になる要素です。検索エンジンは画像そのものを見ているわけではなく、altテキストやファイル名といった文字の情報を手がかりに、画像の内容を推測しています。

altテキストが設定されていない画像は、検索エンジンにとって「何が写っているか分からない画像」のままです。これはWebアクセシビリティの観点でも同じ問題を引き起こします。目の不自由な方が音声読み上げソフトを使っている場合、altテキストがない画像は読み飛ばされ、情報が何も伝わりません。

書き方のポイントは、人が読んでも自然な説明にすることです。キーワードを詰め込みすぎた不自然な文章は、検索エンジンからも低く評価される傾向があります。次の表で、良い例と避けたい例を比べてみます。

避けたい例 良い例
image001 那覇市の居酒屋の店内、カウンター席
居酒屋 那覇 安い 飲み放題 コース料理 那覇市内の居酒屋で提供している刺身盛り合わせ
(altテキストが空のまま) 外壁塗装の施工前と施工後の比較写真

ファイル名も、同じ考え方で見直す価値があります。カメラやスマートフォンが自動で付ける「IMG_1234.jpg」のような名前のままでは、ファイル名からも内容が伝わりません。「okinawa-izakaya-counter.jpg」のように、内容が分かる英数字のファイル名に変えておくと、altテキストと合わせて検索エンジンへの手がかりが増えます。

ファイルサイズと表示速度を軽くする工夫

サイトの表示速度が遅い原因の多くは、画像の容量にあります。スマートフォンで撮影した写真をそのまま使うと、1枚で数MB(メガバイト。データの大きさの単位です)になることがあり、ページに何枚も並べればそれだけ読み込みが遅くなります。

まず取り組みやすいのが、画像の圧縮です。圧縮とは、見た目の画質をほとんど変えずに、データのサイズを小さくする処理のことです。無料の圧縮ツールやサイト制作ソフトの機能を使うだけで、多くの場合はファイルサイズを数分の一に減らせます。アップロードする前に、一度圧縮する習慣を付けておくとよいでしょう。

次世代フォーマット(WebP・AVIFなど、従来のJPEGやPNGより少ないデータ量で同程度の画質を保てる、比較的新しい画像の保存形式です)への変換も効果的です。多くのサイト制作ツールは、こうした形式への自動変換に対応しています。自分で形式を意識して使い分ける必要はありませんが、サイトの管理画面や制作会社に、対応しているかどうかを確認しておく価値はあります。

遅延読み込み(レイジーロード。画面に表示される直前になってから画像を読み込む仕組みで、ページを開いた瞬間にすべての画像を一度に読み込まずに済みます)も、表示速度を軽くする工夫の一つです。特に画像の枚数が多いページで効果が出やすい設定です。これも多くの制作ツールで標準的に対応しているため、設定が有効になっているかを確認しておくとよいでしょう。

表示するサイズに合わせて画像の大きさ自体を縮小しておくことも重要です。実際の表示が幅400pxのサムネイルなのに、幅2000pxの元画像をそのまま使っているケースは珍しくありません。表示する場所に合わせて、あらかじめ適切な大きさに縮小した画像を用意しておくと、読み込みの負担を減らせます。

画像サイトマップとSearch Consoleでの確認方法

ここまでの対策が実際に効果を出しているかどうかは、感覚ではなく数字で確認したいところです。確認の手段として役立つのが、画像サイトマップ(サイト内のどのページにどんな画像があるかを、検索エンジンに伝えるための一覧データです)と、Search Consoleです。

画像サイトマップは、通常のページ用サイトマップに画像の情報を含める形で用意できます。多くのサイト制作ツールは、ページのサイトマップを自動生成する際に画像の情報もあわせて含めており、特別な作業をしなくても対応できている場合があります。制作会社に依頼している場合は、対応済みかどうかを一度確認しておくと安心です。

Search Console(サーチコンソール。Googleが無料で提供している、検索順位や流入経路を確認できる公式ツールです)では、検索パフォーマンスのレポートを使って、画像検索をきっかけにした訪問がどれだけあったかを確認できます。文字入力による通常の検索と、画像からの検索を分けて見ることで、自社のどの写真が検索の入り口として役立っているかが見えてきます。

数字を一度確認したら終わりにせず、altテキストやファイル名を見直した後に、再度同じレポートを確認する習慣をつけることをお勧めします。改善の前後を比べることで、取り組みが実際に効果を出しているかどうかを判断できます。

よくある失敗と注意点

よくある失敗の一つが、altテキストにキーワードを詰め込みすぎることです。「居酒屋 那覇 安い 飲み放題 コース料理」のような羅列は、人が読んでも内容が伝わらず、検索エンジンからも不自然な文章として評価されやすくなります。あくまで、その画像に何が写っているかを簡潔に説明することが基本です。

もう一つの失敗は、装飾目的のアイコンや背景画像にまでaltテキストを書き込んでしまうことです。内容を伝える必要のない装飾画像には、altテキストを空のままにしておくほうが適切な場合もあります。すべての画像に同じ熱量で対応する必要はなく、商品写真や施工例の写真など、情報として価値のある画像を優先することが大切です。

最後に、画像を一度最適化したら終わりだと考えてしまう失敗もあります。新しい写真を追加するたびに、altテキストとファイルサイズの両方を確認する運用をルール化しておかないと、古い写真だけが最適化され、新しい写真は手つかずのまま増えていきます。

まとめ

画像SEOは、altテキストだけでなく、ファイル名・ファイルサイズ・表示速度・Search Consoleでの確認までを含めた、地味だが積み重ねの効くSEOの取り組みです。

見直しポイント 内容
altテキスト 人が読んで自然な、画像の内容を簡潔に説明する文章にする
ファイル名 内容が分かる英数字の名前に変える
ファイルサイズ 圧縮・次世代フォーマットへの変換・表示サイズへの縮小を行う
読み込みの工夫 遅延読み込みが有効になっているかを確認する
効果の確認 Search Consoleの検索パフォーマンスレポートで画像検索からの流入を確認する
記事内の専門用語 意味
画像SEO 画像を検索結果に強くするための取り組み全般
altテキスト 画像が表示できない場合などに、画像の内容を代わりに伝える文章
次世代フォーマット(WebP・AVIF) 従来のJPEGやPNGより少ないデータ量で同程度の画質を保てる画像の保存形式
遅延読み込み(レイジーロード) 画面に表示される直前になってから画像を読み込む仕組み
画像サイトマップ サイト内のどのページにどんな画像があるかを検索エンジンに伝える一覧データ
Search Console(サーチコンソール) Googleが無料で提供している、検索順位や流入経路を確認できる公式ツール

自社の画像が検索エンジンにどう見えているか分からない場合は、無料相談でも確認を承っています。